脳ドックについて
脳ドックについて
脳血管疾患の早期発見
近年、死亡する割合は減少したものの、脳血管疾患の患者数自体は減少していません。
医療の進歩により、命を取り留めることができたとしても、後遺症が残り、日常生活に支障をきたすケースが少なくありませんので、とても危険度の高い疾患です。
しかし、「脳ドック」で発見できた病状について早期治療を行うことで、重篤な状態は未然に防ぐことが可能です。
アルツハイマー型認知症の早期発見
85歳以上の3人に1人が認知症とも言われ、介護をする家族の負担になるだけでなく、社会的にも大きな問題となっています。認知症のなかで、7割程度を占めるのがアルツハイマー型認知症です。明確な原因はわかっていませんが、早めにその兆候を知って医療介入することで、病気の進行を遅らせ、時に改善させることも可能になってきました。
脳ドックを受けられない方
次に該当する方の場合、検査ができないことがあります。
- 心臓ペースメーカーを使用されている方
- 動脈瘤クリップを使用されている方
- 妊娠4ヶ月以内の方
- 人工内耳を埋め込まれている方
- ステントを入れて3ヶ月未満の方
- 金属製の人工心臓弁を使用されている方 など
検査に注意を要する方
- 人工関節を入れている方*
- 手術等により金属物を埋め込まれている方*
- 入れ歯を使用されている方*
- 歯科矯正やインプラントを受けた方*
- 重症の不整脈の方
- 強度の閉所恐怖症の方 など
注意:「*」の方は、手術された医療機関で、MR検査が可能かどうかの確認をしていただく必要があります。
MRIとは
MRI(磁気共鳴画像)とは、強力な磁場の中に体を入れ、強い磁気と電波を使って体の内部(臓器や血管)を撮像する検査機器です。脳神経外科では、主に脳や脊髄などに生じた病変の診断を行います。症状がまだ現れていない初期の脳梗塞や脳動脈瘤などが診断でき、脳疾患(脳梗塞、脳出血、脳血管病変、脳変性疾患、脳腫瘍など)の早期発見・予防にたいへん役立ちます。
MRIの特徴
MRIの特徴としては、下記のようなポイントが挙げられます。
- 磁気や電波による検査なので、放射線被ばくがありません。
- 造影剤を用いなくても、頭頸部の血管撮影(MRA)が可能です。
- 患者さん自身が体の位置を変えなくても、あらゆる角度からの画像を描出することができます。
当院のMRIについて
当院では、1.5テスラMRIを導入しております。高画質性能をコンパクトなボディで実現したこのMRI装置は、受検時の音がとても静かで撮影時間も短く、したがって検査を受ける人の負担が少なくて済み、しかも正確かつ迅速な診断が可能です。
MRI検査のできない方
下記のような方は、MRI検査をお受けいただけません(詳しくは、ご相談ください)。
- 心臓ペースメーカーや除細動器を使用している方
- 人工内耳が埋め込まれている方
- 材質の不明な金属が体内に入っている方
- 妊娠初期の方 など
MRI検査を受ける際の留意点
- ピアスやヘアピンなどの金属類、補聴器、磁気カードなどは、検査に影響したり、故障したりする恐れがありますので、必ず取り外しておいてください。
- アイシャドウなどの化粧品には金属を含むものがありますので、必ず事前に落としてください。
- ご面倒ですが、事故防止の観点から、所定の検査服に着替えていただきます。
- MRIの検査時間は、撮影部位や撮影方法によって前後しますが、大体10~30分の範囲です。
- 検査中は、検査室のスタッフとマイクを通じて、自由にお話ができます。